プロが伝達!Google Workspace 導入を成功に導く3つの仕掛け

これから導入をしようと検討されているご担当者の方にとって、どのように導入を進めていくのか?また進めるべきなのか、は大変関心があることだと思います。

本記事では、これからGoogle Workspace を導入・検討しているご担当者に向けて、導入の成功を大きく左右する「これだけをプロジェクト前に意識しておくと良い」という導入の仕掛け・ポイントを3点にまとめたものです。

筆者は約10年間に渡り、数十名の規模からはじまり、果ては数万の企業の導入からトレーニングまでを経験し、2017年〜2019年には当時世界で数名・国内唯一の Google 社の認定の導入スペシャリスト・トレーナー G Suite Authirized Trainerとして従事していました。

現在は吉積情報の導入メソッドの全監修・指揮をする筆者が、Google Workspace の現場経験から様々なノウハウ・知識をコラムでお伝えしていきます。

起きる変化は怖がるものではなく成功の証

混乱への怖れから、変化を最小化しない

これから導入されようとするご担当者にお伝えしたいこと、それは「変化」は起こすべきものであり、怖れないでいただきたい、ということです。今から導入されるツールは「組織に変化をもたらすツール」なのです。

導入プロジェクトの成否は何で測るべきか?

それはどれだけ従来の業務のやりかたを Google Workspace によって変化・変更させることに成功できたか、ではないでしょうか。

従来の延長線上での前進にとどまる(ただのスペックアップ・機能強化)ではなく、「そもそものやり方を変える」

そういう力が Google の世界のインターネット・IT業界を牽引してきた新しいコンセプト・カルチャーが詰まった Google Workspace にはあります。

例えば以下のような変化です。

  • データを整理しやすくする、ではなく、そもそも増え続けるデータの整理は最小限に、検索で瞬時に探す。
  • ドキュメント作成については誰かが作成し、皆で確認する、ではなく、作成開始から関係者全員で共有し確認し、共に更改しあう、など。

Google Workspace が従来のやり方を断ち切り、大きな業務の流れ・取り組み方の大きなパラダイムシフトを社員にもたらすこと、それこそが大成功といえる結果なのではないかと思います。

もちろん変化には、大なり小なりの「混乱」「困惑」は避けられない部分もあります。社内の業務混乱は一時的であっても、普段社員の方々と直接サポートを行う多くのご担当者にとっては避けたいものなはずですし、その不安や怖れの感情は当然なものです。

しかし、「混乱を避ける」意識が強いと、いつしか混乱を最小化することが目的化してしまい、従来とギャップがないやり方をできるだけ踏襲する方向に労力を割くようになってしまいます。これが怖いのです。

Google Workspace は世界最先端のクラウド・ツールです。「最先端の道具の扱い方」が、「旧来の道具のやり方」と同じなはずはないのですが、混乱を恐れるあまり、ポジティブな変革を「結果意図せずに殺してしまう・弱めてしまう」ご担当者様は実に多いのです。

「この機能がないと社員から不満がでる」という気持ちを抑え、そもそもの「この機能」「従来のやり方」が現時点においてすでに優れた方法ではないかもしれない、逆にそのやり方をやめるチャンスかもしれない、そう思っていただくと素晴らしい結果はやってきます。

この記事では、そんな「混乱」への不安な感情に立ち向かいつつ、「変化」を起こし職責を全うすようとする「プロフェッショナル」な意識を持たれるご担当者に向けて、「混乱を最小限に押さえて、ポジティブな変化を出すためのポイント」をまとめたものです。

時間をかけないで一気に変化させる

もしも「時間をかけてじっくりと」ということをお考えであれば、それは経験上お勧めできません。

一般的に人は変化に対して、「(変化の)大きさ」よりも、「(変化が続く)長さ」の方が耐えられないからです。

一般的な Google Workspace の移行プロジェクトでは、100人〜500人規模で3ヶ月、大企業であっても、システムの計画フェーズを除き、実際に社員が試用を開始し、全社が使い始めるまでの期間は3ヶ月をみていただきます。

3ヶ月でも変化に対応するのは大変ではありますが、「3ヶ月ならなんとかやってみよう」とも思えるはずです。ところが1年間、いや2年間頑張るというのはいかがでしょうか?ほとんど人にとってとても難しい変化の継続であるはずです。

ゆっくりと継続的に変化をさせることは、短時間で変化させるよりもより緻密で壮大な計画と仕掛けを必要とします。

そして一旦腰を落ち着けてしまうと変化はもっと大変です。社員の多くは、当初こそ慣れようとして新しいツールに「関心」を持ちますが、一度「自分たちなりのやり方」を学習すると、それが定着し、関心をなくしてしまうのです。

きっかけをもって短期間でスパッと変化・変更させる。これが結果一番変化しやすく、労力も最小限なのです。

変化の絶好のチャンスは「導入・切り替えタイミング」

今回のコロナ(記載時点で2021年3月)などの急激な外的要因の変化がなければ、世界中にここまでビデオ会議が浸透しなかったと思います。基本人は、やむにやまれぬ機会にしか、変化に対する適応から逃げがちなようなです。

逆に、「順応せざるを得ないやむをえない状況である」全社ツールの導入・切り替え時は、変化をさせるまたとない絶好のチャンスなのです。

導入時は、確かに一定の混乱は起きます。従来のやり方を好むのは人として当然なので、一定の期間は、不満や反発をする人も中には出てくるかもしれません。

しかし、ご安心ください。それが続くのも2週間が最長期間です。

経験上、混乱は大小の企業規模関わらず不思議なほど10日から2週間でピタッと止みます。もちろん一般的・適切なサポートやフォローアップが前提ではありますが、本当に人間が順応するまでの時間はこれくらいの時間、つまり10営業日です。会社の規模が数名、もしくは全員に声がけできるくらいの規模であれば3日以内かもしれません。

この期間だけうまくフォローアップを準備して乗り切れればいいのです。

「鉄は熱いうちに打て」ではないですが、導入の混乱時期をあえて絶好の機会ととらえていただければ、その後組織に大きな変化を起こすことができるはずです。

変化への抵抗はマネジメントできる

人の抵抗を和らげる「チェンジマネジメント」手法について

自然災害など意図せず起きてしまった変化の多くは、マネジメントすることはほぼ無理でしょう。ですが、人が意図的に起こす組織の変化については、多くの場合、事前に計画もでき、十分なマネジメントを効かせることができます。

Google は導入に際して「チェンジマネジメント」と呼ばれる手法を実施することを強く推奨しています。「チェンジマネジメント」とは、広義には「業務改革や経営改革などにおいて、人が自然にもつ変化に対しての抵抗感をできるだけ最小限にし、組織の変化に対応させ、ポジティブな変化に向かう」プロセスを手法化したものです。

以降では、本題である3つのアクションをチェンジマネジメントの観点から紹介していきます。

「システム」よりも「人」への対応が投資効果を最大化

経営変革と同様、Google Workspace を全社ツールでいれることは、社員すべてにとって大きな業務改革となります。その際に社員の「人として変化に対する不安から抵抗する動き」をしっかり計算・マネジメントすることは重要です。

ツール導入というとつい「あの機能はどうなるのか。このシステムはどうなるのか」といったシステム側の協議・課題解決に集中しがちです。もちろん特に大規模な企業にとってはシステム運用もとても重要なのですが、もしあなたが500名以下の中小・中堅企業の担当者であればリソースを一番割くのはそこではないと思います。

すべての規模の企業にとっても等しく重要なこと、それはシステムよりも「人」へのフォローアップ・ケアのプランニングです。

システム連携といっても社内のアカウント管理システム(ディレクトリサービス)やメールのルーティングやセキュリテイサービスがかなり複雑だという企業は経験上2000名以上の企業からだと思います。

もし複雑なシステムがあるのであれば、同じくらいの検討時間を別チームでもよいので「人」の誘導に投下するべきですし、システム連携がほぼない企業でしたら、すべての導入リソースは「人の変化の低減」にリソース投下するべきだといい切れます。

Google Workspace で大きく業務改革の成果を出すためには、最初の方向づけがとても大事です。

ツールによる変化を多くの社員が「歓迎」と捉えるか「拒絶・無関心」と捉えるかで大きく成果が変わるからです。

「この変化は歓迎」という方向づけに成功した場合、Google Workspace は黙っていてもどんどん活用が進んでいき、適切な制限やセキュリテイだけを見張っていれば大きな成果が望めます。

逆に「変化は拒絶・無関心」となった場合、最低限のツール利用だけにとどまり、その後で業務改革として色々な打ち手をしても一度寝た子を起こすのはとても大きな労力がかかってきます。ユーザーは元の環境をもとめ、ずっと不満を唱える不幸な導入になるのです。

アカウントのライセンス費用も重要ですが、実際に導入した後の成果によるコストも大きく意識いただきたいと思います。しっかり使えているユーザーと15%しか使っていないユーザーのアカウント費用もまた同じ費用なのです。

変化をポジティブに方向づけする3つの仕掛け

さて、前置きが長くなってしまいましたが、ここからがこの記事の本題です。

私たちがお客様から導入支援を依頼された場合、ご案内、ご助言するのは大きくは以下のポイントです。

1 組織TOPを経由させてのメッセージ

強いられる変化に対しては納得感のある理由が必要

人が予定していない変化を組織から強いられるとき、必要になるのは「背景・理由(なぜ)」と「共感しうる変化の先のゴール」です。

ただ生産性の高いツールの機能だけを導入して、「明日から今までのやり方を変えてください」は多くの場合、不必要な反発と抵抗を招いたあげく、失敗におわります。前提知識を理解できない多くの社員は、それが如何に有用なツールであったとしても、「有用だ」という理解をするための労力の前段で、ただ戸惑い、はてにはもともと使い慣れていたことができない「不満」を訴えるようになります。多くの社員からすればツール変更などは「知ったことではない、望まない強制」なのです。

だからこそ組織として「なぜ社員に変化を強いるのかの理由と目指すゴール」を明確に伝えることは変革装置として大変重要でありマストです。

もちろんそのメッセージはあなたが発信するのではなく、一番影響力のある「代表者・TOP」から「発信して(もらう)」ことになります。

1-1. 発信メッセージを計画する

まずメッセージの内容を計画します。これは「意図的に」作っていきます。具体的には以下の3点を盛り込んだメッセージを作成します。

  • 導入する組織としての背景・理由
  • 導入における社員のメリット
  • 社員のツール変更に対する不安・負担への共感と対策案の提示
  • 導入する組織としての背景・理由

なぜ今までのやり方を変える必要があるのか、「そこに至った背景・理由」を会社目線から共に利益を共有する社員へ伝えます。「コロナ禍の急激な変化」を理由にしてもいいでしょうし、「もっと働きやすい労働環境への尽力の一貫」としてもいいでしょう。一番大事なのは納得感です。どんな背景だったら社員にとって納得感があるのかを考えると良いように思います。

  • 導入における社員のメリット

具体的にGoogle Workspace に変わることによって何がメリットなのかを、今度が社員目線から盛り込みます。「感染リスクがある通勤を少しでも減らせるビデオ会議」でもいいでしょうし、「貴社しなくても作業ができるクラウドアクセス」かもしれませんし、「チャットによるスムーズな部門を超えたコミュニケーション」なのかもしれません。社員は変化を強いれれる対価として「それであれば、、」と思えるメリットを考えてみてください。

  • 社員のツール変更に対する不安・負担への共感と対策案の提示

最後に、社員によりプロジェクトに賛同・共感をしていただけるために「負担や戸惑いに対する理解・共感とそれをサポートするアクション」を明記しましょう「慣れない操作に最初は戸惑うかもしれませんことお詫びいたします。そのために当メンバーではチャットでできるだけ迅速に回答できる体制を整えています」といったようなことです。

2020年4月の緊急事態宣言の際、当時のTOPである安倍首相のスピーチはこの3点すべてを意識されたかなり意図的に計画されたメッセージに思えました。なぜ緊急事態宣言を実施することになるのかを日本国としての背景・理由から伝え、緊急事態宣言による効果(メリット)、そのために国民への感情面での労いと給付金というアクションの提示、まさにこの3点です。

最後にそれらをひとまとめに表現するスローガンを短く作りましょう。「今年こそ我社のテレワーク元年」でもいいでしょうし「今までのやり方を変えよう」でも結構です。簡単に社内で認識統一させるために短い言葉として象徴的に使うこともとてもメッセージ戦略として重要です。

1-2. 組織TOPからの全社発信を調整する

最後にメッセージを経営TOPから「発信」してもらう社内調整をします。

メッセージをしっかり届けるためには、内容よりも重要なのが「誰が発したメッセージなのか」です。

一番発信上効果があるのは組織で誰か、いうまでもなくあなたの組織TOP・代表者です。

代表者が発信したメッセージは、「代表者・組織全体の意向であること」となり、その後の社内調整・関係者への協力取り付け・強制力の大きな後ろ盾・援護射撃となります。

そんなことを頼めない、と思われた方もいるかもしれませんが、Google Workspace の導入はメールだけを切り替える、という野心がない導入を除き、組織に大きな影響を与えるイベントです。作成されたメッセージが、経営上の合理性や利益があるのであれば経営TOPが発信しない・したくない理由はまずありません。

経験的に、ほとんどすべての経営者はメッセージの発信には非常に協力的です。

なぜなら彼らは常日頃から社員や組織全体を変化させたいと誰よりも願っている立場ですし、Google Workspace の効果性や導入意図をしっかり理解させ、関心を得てもらうことにさえ成功すれば、協力的になってくれます。全社員へのメールなどの発信すら手間を惜しむ経営者は遭遇したことがありません。もし断れられるとすれば、Google Workspace が組織にどんな利益をもたらすのかが伝わっていない可能性が高いと思います。

もちろん Google Workspace 導入とはいえ経営者のリソースはそれほど使えないので、メッセージの素案はみなさんで先の通り用意します。

ちなみにご担当者のお立場や部署にとって、上層部への根回しや社内の立て付けが難しいと感じる方も多く、Google Workspace の導入効果をなかなか理解いただけないという課題も多く聞かれるため、吉積情報では役員へのプレゼンテーションの代行などもサポートしています。

2 段階的・短期間に展開していく

波紋を広げるように「多段階」でフォロー範囲を広げる

次に社員への展開です。この展開は一気に全社、ではなく最低でも2ステップの段階を踏むのが推奨されます。Google では250名以上の場合の推奨展開として、3段階の展開を推奨していますがこれは実際のところ非常に合理的かつ効果的です。

50名以下の企業であれば担当者のすべて手が行き届く範囲でフォローアップできるかと思いますが、それ以上の人数になると一気に広がってからの短期間に寄せされる問い合わせに満足に対応することができず、結果、社員の戸惑いや不信感も増してしまいます。

推奨される展開としては以下です。

  1. プロジェクトメンバーから試用を開始
  2. 先行してテストユーザーを組織の数%を選定し、展開
  3. 先行者をサポート補助要員ともした上で全社に期間内に展開

2-1. プロジェクトメンバーが Google Workspace を体感・理解する

まずは、プロジェクトメンバー(多くは情報システムや総務かと思います)自身がしっかりと理解することが先決です。このフェーズでは一切制限をかけず、Google Workspace を理解することに専念します。

Google Workspace で何ができるのか?どういった課題があるか、などできるだけ実際に使って、触ってみることです。比較表や説明資料だけでは理解しているとはとてもいえません。自らの試用に関して「いち社員としてどこに躓いたのか、疑問や不安に思ったのか」も把握しておきましょう。自分が感じた疑問や戸惑いは必ず貴社の社員の問い合わせとして多く寄せられるものです。

多くは、ログインやパスワード管理から始まり、現在のツールで使用している環境からの移行(署名や連絡先など本当に些細なものから)手順かもしれません。

次の段階では、「これをどのように自社で使わせたいか」を計画しましょう。例えば、現状の◯◯をスプレッドシートにすると、大きく業務改善ができるな、とか、拠点間のやりとりがドライブ共有されるとよいだろうな、など自社にとって「理想的・あるべき利用方法」をケースとしてもっておきます。

こうすることで説明会の実施(後述)の際に、「例えばこのようにこの機能を使っていただくことで、このような効果を出せる」と説明することができます。

イメージを与えてあげることにより、リテラシーや感度が高くない社員にも早期に業務改善の意識をもって取り組んでもらうことができます。

2-2. 先行試用ユーザーを選定し、展開・フォローアップする

多段階の展開で最も重要になるのが、先行して試用・利用開始する社員(以下先行ユーザー)の存在です。

先行ユーザーへの展開をはさむ理由は、事前に社内からの反応を小さい規模で試し、修正しながら展開していくことができること、そして、社内に先行理解したサポート要員として配置させることができることです。

担当者チームが一番コミュニケーションをとり、フォローアップすべきは、この先行して展開される先行ユーザーです。

企業規模が大きくなればなるほど、他部署の反応や業務フロー、課題を事前に把握することが難しくなります。そのため、まずはスモールスタートとして展開し、反応をみて、状況を把握して、計画を修正することが非常に大事になってくるのです。

彼らからは自分たちの部署からでは見えなかった、各部署の「思わぬ」フィードバックや課題感が寄せられるはずです。それは現行ツールをかなり特殊な使い方をされていることであったりもしますが、図らずも Google Workspace の機能活用のアイデアをもらうことも多々あります。

また、先行ユーザーには追って全社展開の際の社員からの「頼れる各拠点・部署のサポート一時窓口」としての協力も依頼します。

多くの社員は、些細な疑問や躓きに対して、まず身近にいる同僚に尋ねることが多いため、この「身近な同僚役」に先行ユーザーを協力いただく配置することで、ログイン方法など同じような基本的質問がプロジェクトメンバーに殺到することを防げます。

こうしたことから先行ユーザーの選定は、「各拠点」から「しっかりと業務フィードバックを上げてくれる」「サポート要員になってくれる」という要素を満たしてくれる人材を選定することが大事になってきます。

多拠点があれば、すべての拠点から任命することが推奨され、業務フィードバックを挙げれるリーダークラスと、周囲のサポートができる親切な人材の2セットの人材を選定するのはおすすめです。

もちろん数が増えすぎて、全社の半分を先行ユーザーにしてしまったということがないようにしてください。先行ユーザーはもっとも手厚くフォローアップできる数にとどめましょう。

また先行展開の期間はしっかりとツールの使い方説明を行った上で理想的には30〜60日間の間で行います。できるだけ長い期間を試用したらよい効果がでるのかというと多くの場合逆効果なので要注意です。60日以上の試用は、多くの先行ユーザは、現行ツールとの共存に疲れ、試用するのをやめてしまいますし、周囲からも自分たちはいつ展開されるのか、という不満も高まります。

2-3. 先行ユーザーの準備が整ったら一気に全社展開をする

先行ユーザーへのフォローアップに注力し、各拠点へのサポート要員としての準備が整ったところで、一気に全社に展開します。とはいえ、サポート負荷を軽減するためにも、1週間〜10日の間に段階的にログインをさせ入場させていきます。この段階での重要性は、「説明会を実施すること」ですが、これは後述いたします。

3 理想的な利用例をしっかり全社に説明する

マニュアルは最低限で問題はない

多くの担当者が心配するほどに Google Workspace に詳細なマニュアルは必要ありません。直感的でシンプルであることに重きをおかれたインターフェイスは、ほとんどの場合、触っているうちに操作を理解することができるはずです。

またとても早いスピードで次々と機能更新されるため、詳細なマニュアルを作成してもすぐに陳腐化してしまいますので労力に見合いません。マニュアルを作成するとしても、既存システムからの置き換えや、ログイン、メール移行の手順といったアプリそのものの使い方ではない部分だと思います。

だからといって、ユーザーに何も説明しなくてよいという意味ではありません。
逆にマニュアルを作っても、配布して終わりなのであればそちらの方がよくありません。

3.1 操作説明よりも「効果的な利用法」を伝える会を実施する

Google Workspace は、Google の最先端の考え方がふんだんに盛り込まれている「最新に道具」なため、従来のOA業務の延長として操作すると効果を十分に発揮できず、不便・非効率に感じてしまうことすらあります。

そのため、Google Workspace の新しいツールとしての特徴(検索主体の考え方やデータを共有し、非同期に仕事を進めるワークフロー)をイメージ・理解いただくことがとても重要です。

そのために短い時間(とはいえ90分以上はとりたいものです)でもしっかりと社員に説明会として、Google Workspace の快適で効果を最大化できる利用の仕方をベストプラクティスとして説明すると良いと思います。

我が社としてこう使うことが推奨される、従来はこうだったが、今後はこのようなことができるため積極的に業務に取り入れてほしい、とした説明が大変有効です。また先述した「TOPからのメッセージ」を冒頭で宣言することでも効果はより最大化します。

概念が入ったユーザーの多くは「自立」し、基本的な操作の違いに躓くことも少なくなり、結果中長期的に大きくサポート負担を減らしてくれるはずです。

コラボレーションツールである以上、特定の一部のみがニッチで高度な機能を使いこなすことより、ほぼ全員が、Google Workspace の基本的なコラボレーション機能を使えることのほうが遥かに大きな生産性が組織にもたらされることを念頭に、コンセプトや推奨利用を伝える説明会を是非実施してください。

現在ではコロナによりオンラインでのビデオ会議が一般化したため、ビデオ会議Google Meet などを用いれば、大きな会場も借りる必要もなく、移動のロスなどもありません。ユーザーに説明会参加をログインのきっかけとしてもらい、オンラインで実施するのはとてもおすすめです。

まとめ

今回は、数々のGoogle Workspace の企業導入に関して活用促進を手掛けてきた筆者が常に企業担当者に「全社活用のためにマストなアクション」としてお伝えしている基本的なアクションを簡潔に3点にしてお伝えしてきました。

やるやらないで導入後の成果が大きく異なる部分です。すべてが完璧でなくても少しでもできるところから準備いただくことをお勧めします。担当者の多くは、本業も兼務しているため、信頼できるパートナーにサポートを求めれるのであればよりスムーズです。

吉積情報では、こうしたプロセスをとても大事に導入サポートしますので、アドバイザリーとして必要であれば是非お気軽にご相談いただきたいと思います。


私がこの記事を書きました。

G Suite Authrized Trainner 2017-2019

丹羽 国彦

GWS に携わり10年、Google より多数の専門性と数万規模の導入実績が評価され当時世界でわずか数名(当時国内唯一)のGoogle社認定の「G Suite Authrized Trainner」(〜2019年)として活躍。吉積情報 の Google Workspace スペシャリストとして従事が現職


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