MY START コラム:Google Workspace をこれから導入・検討する方向けのコラム記事です。

Google Workspace と
Microsoft 365 の比較・検討を開始する

近年、従業員のグループウェアのクラウド化は急速に導入・移行が進んでいます。自宅とオフィス両方でのハイブリッドな業務環境を整備することは、企業において最優先で検討すべき事項となっています。

本記事ではこれから社内のツール(グループウェア)を検討・選定される方へ、中でも主要な選択肢である、Google社のGoogle Workspace(旧G Suite)とMicrosoft社のMicrosoft 365(旧Office 365) の比較概要を簡潔にまとめました。一見似ているようで、違うこの2つのツールの特徴と違いをご確認ください。


Google Workspace と Microsoft 365 の比較表(Business Standardプラン)

Google WorkspaceとMicrosoft 365の価格とアプリを表にまとめました(双方とも Business Standardプラン)。それぞれの表の内容については後述します。

<価格の比較表>(2026年5月時点)

  Google Workspace
Business Standard
Microsoft 365
Business Standard
月額料金(年払い) 1,600円 / ユーザ / 月 (税別) 1,874円 / ユーザ / 月 (税別)
月額料金(月払い)  1,900円 / ユーザー / 月 (税別)  2,249円 / ユーザー / 月 (税別) 

<アプリの比較表>(2026年5月時点)

  Google Workspace
Business Standard
Microsoft 365
Business Standard
メール Gmail  Exchange Online
チャット Google チャット Microsoft Teams
予定管理 Google カレンダー Outlook 
ストレージ 2TB / ユーザー(組織内でプール共有)
1TB / ユーザー

いずれも大容量と呼べるもので、従業員が一般的な業務範囲内で不足することは考えにくく、比較の決定打にはならない
文書作成 ・Google ドキュメント
・Google スプレッドシート
・Google スライド
・Google フォーム
・Google Keep 

Microsoft Word
Microsoft Excel
Microsoft PowerPoint
Microsoft OneNote

Office完全互換はMicrosoftも、Googleでも高い互換性を誇り同時編集がOfficeファイルのまま可能
ビデオ会議 Google Meet
最大150人  録画機能可 
Microsoft Teams
最大250人
社内サイト Googleサイト SharePoint
ビジネスAI Gemini(標準/アドオン) Copilot / Copilot Chat
(標準/アドオン)
※Microsoft 365 Copilotの利用には、別途月額料金(年払い)3,148円のアドオンライセンスの購入が必要です。
モバイル 台数制限なし 1ユーザーあたりスマートフォン5台、タブレット5台までの制限

実質どちらも1人の従業員が使うのに十分であり、無制限に近い。

比較の決定打とはなりえない

※ 補足(Microsoft 365のTeamsなしプラン)
Microsoft 365には、EUの規制対応等に伴う「Teamsなしプラン(年払い1,392円/月)」も選択肢として存在します。

 <各価格・プランの詳細はこちら>
Google Workspace:https://workspace.google.com/pricing?hl=ja
Microsoft 365:https://www.microsoft.com/ja-jp/microsoft-365/business/microsoft-365-business-standard 

スペック比較だけでは見えないメリットや違い

価格や対応アプリの表だけを見ると「どちらも同じようなことができる」と感じてしまうかもしれません。実際、GoogleとMicrosoftは互いの機能を意識し合って進化しているため、表面的なスペックでの優劣はつけにくく、検討が進まない企業が少なくありません。

しかし、両者には根底にある「思想(コンセプト)」の決定的な違いがあります。これを知ることが、自社に最適なツールを見極める一番の近道です。


抑えておきたい Google Workspace の特徴

Google Workspaceは、検索エンジンをルーツに持つGoogleならではの「クラウド完結型」の思想で作られています。この思想から基づくツールの特徴が、自社導入においてメリットがあるか検討してみてください。

  • ブラウザ(Chrome)だけで全てすべて利用が完結する
  • 優れたファイル共有と協働作業性
  • 圧倒的なデータ検索力
  • “Workspace”の名の通り、アプリ間の流れるような機能連動
  • GeminiによるシームレスなAIサポート

ブラウザ(Chrome)だけですべてが完結する

Google Workspaceは、原則ブラウザ(一般的には Google Chrome)だけを必須アプリとして、それ以外のクライアントアプリ(メールソフトやオフィスソフトなど)を一切必要としません。

パソコン上で動作させるアプリ特有の高度でニッチな機能をあえて削ぎ落とし、クラウド上でデータ処理をするシンプルさやデータ処理の「検索性」「共有性」などの利点を最大限に活用することをコンセプトにしています。

そのためマクロの微細な調整や複雑な印刷処理はやや苦手ですが、データ保存・処理をすべてクラウドで運用することは管理保守を非常にシンプルにし、運用コストの低減につながります。
基本、データ保存・処理をすべてクラウドで運用することは管理・運用保守面においても、非常にシンプルになり、多くの場合はその後の管理コスト・リソースは低減します。

基本、データ保存・処理をすべてクラウドで運用することは管理・運用保守面においても、非常にシンプルになり、多くの場合はその後の管理コスト・リソースは低減します。

優れたファイル共有と協働作業性(コラボレーション)

Google Workspaceは全てのファイル操作をクラウド上で行います。その中で大きな業務上のメリットとして他者との非常に容易な協働作業(コラボレーション)性の高さが秀逸です。

全てのファイルが「ひとつのURL」で管理され、複数人で同じスプレッドシートやドキュメントを同時に開き、寸分のズレもなくリアルタイム編集やコメントのやり取りが可能です。

具体的には、ファイルの保管領域であるGoogleドライブにアップロードすると、固有のURLが発行され、そのファイルが「ホームページ」のように即座にクラウド上で多数のメンバー間で同時に更新・管理ができるようになります。ドキュメント内でチャットのようなコメントを残したり(コメントスレッド機能)、タスクを割り当てたりが実にシンプルな操作で可能です。

ファイルの「最新版がどれか分からない」という無駄な版管理のストレスから組織を解放します。社内のドキュメントの確認・更改を大幅にシンプル・効率化できることこそ、多くのGoogle Workspaceを選定する企業が導入目的・ゴールとするメリットです。

圧倒的なデータ検索力

従来の法人向けの業務アプリの多くは、特別高い検索性能がなく、パソコンの処理性能と相まって、ファイルをフォルダ管理することが一般的となりました。

しかし、Google Workspace は今処理が必要なデータを一瞬で探し当て、目の前に表示させる圧倒的な「検索」という機能をすべての従業員の業務に機能させます。

ファイル名が思い出せなくても、ファイル内の文章、過去のメール、チャットの履歴まで、が検索対象となるので、数億の対象ファイルの中から、わずか1つのフレーズ・ワードで様々な形式のファイルやメールの検索が高精度で可能となっています。フォルダ分けに時間を費やす必要がなくなります。

Googleならではの検索のアプローチこそGoogle Workspaceの強力なアドバンテージといえます。

“Workspace”の名の通り、アプリ間の流れるような機能連動

定性的な部分にはなりますが、Google Workspace をトライアルし、比較検討をする際にもっとも感覚的に評価される部分です。

「使いやすい」「わかりやすい」というのは、主にコンシューマ向けに展開されてきた Google ならではの、ある種従来の法人向けとは一線を隠した洗練された画面構成(UI)によるものです。

“Workspace”(バラバラではなく、一つのスペース上ですべて作業連携するといったニュアンス)の名前どおり、例えば Gmailの画面そのままから、チャット・予定管理、ドキュメント作成まででき、すべてAIによる提案に従うことで、リズムよく作業できる洗練された連携操作こそ Google Workspace ならではの魅力です。

Gemini によるシームレスなAIサポート

2026年現在、Google Workspaceには高度なAI「Gemini」の機能が深く統合されています。Gmailでのメールの要約や自動下書き作成、ドキュメントの文章生成、スプレッドシートのデータ分析支援、さらにはAIを活用した思考・調査パートナーである「NotebookLM」の標準連携など、一歩進んだスマートな働き方を実現します。


抑えておきたい Microsoft 365 の特徴

Microsoft 365は、20年以上ビジネスシーンを支えてきた世界標準のソフトウェアである Microsoft Office(Word/Excel/PowerPoint)を提供してきたMicrosoftが、それらの高機能を土台に「クラウド化」させたものであり、ビジネス標準である「Microsoft Office(Word/Excel/PowerPoint)」の高機能を土台に、クラウドの利便性を融合させた「ハイブリッド型」のエコシステムです。

当然Microsoft Officeでの高度な機能を業務基調とする企業において様々なメリットがあります。

  • 高機能なデスクトップアプリ(インストール版)で多機能を実現するハイブリッド方式
  • 完全なファイル互換性と「これまで通り」の安心感
  • Copilotによる業務自動化とTeamsのハブ化

高機能なデスクトップアプリ(インストール版)で多機能を実現するハイブリッド方式

すべてのデータ処理をクラウドで完結させるGoogle Workspaceに対して、Microsoft 365は 従来の業務の基本となるMicrosoft Office( Word / Excel / PowerPoint )のすべての高度な機能を、従来どおりパソコンにクライアントアプリをインストールさせることで保証します。

そこで処理したデータを、アクセス性や共同作業性を高めるためにクラウドへ保管をする、といったパソコン(ローカル)とクラウドの両方のメリットを高いバランスで機能させるハイブリッド方式を採用しています。

マクロ(VBA)やピボットテーブル、複雑な関数、高度な回帰分析、細かなDTP印刷レイアウトなど、個人が深く集中して行う「専門的なデスクワーク」において非常に大きな強みを持っています。

使い慣れているMicrosoft Officeが画面構成なども変わることなく同様に使い続けられることは、Office業務が定着した企業にとってスムーズな移行を実現します。

完全なファイル互換性と「これまで通り」の安心感

Microsoft 365は、クライアントアプリで最新バージョンのMicrosoft Officeを利用します。従来のMicrosoft Officeに慣れ、複雑なマクロやピボットテーブル・回帰分析などをグラフで行うなどといった高度なOfficeファイルの処理に大きな強みを発揮します。オンラインの機能では一部機能制限があるものの、クライアントアプリを使う限りすべての機能の保証やファイル互換は完全であり、印刷する際にレイアウトが崩れるようなことも一切ありません。

今までできたことが、同様に問題なくできる、これはMicrosoftを選択する多くの企業が選定している理由です。

Copilot による業務自動化と Teams のハブ化

Microsoft 365では、「Microsoft 365 Copilot」やセキュアなAIチャットが業務の相棒となります。過去の会議の議事録作成、Excelデータの可視化、PowerPointスライドの自動生成など、Officeアプリと連動した強力なAIアシストが受けられます。また、すべての業務の入り口(ハブ)として「Microsoft Teams」の機能が非常にリッチに作られているのも特徴です。

※Microsoft 365 Copilotの利用には、別途月額料金(年払い)3,148円のアドオンライセンスの購入が必要です。

データの国内保管と信頼性

かつてクラウドグループウェアの選定において、「データの保管場所(データリージョン)」はMicrosoft 365を選ぶ大きな理由の一つでした。しかし現在、Google Workspaceもデータガバナンス機能を大幅に強化しており、両者の差はほとんどなくなっています。

金融機関、医療機関、官公庁や自治体など、法規制やコンプライアンスの観点から「データを海外に置きたくない(データの局所化)」という厳格な要件を持つ企業が増えています。これに対し、両ツールは現在、以下のような体制を整えています。

  • Microsoft 365:長年、国内の東西(東日本・西日本)にデータセンターを構えており、日本のビジネス要件に標準で適合する安心感を提供。
  • Google Workspace:2023年4月に千葉県印西市に日本初のデータセンターを開設。さらに「データリージョン機能」(Enterpriseエディション等で利用可能)を活用することで、分散保管されるデータの対象領域を明示的に指定・固定することが可能です。一部の公共機関や高い機密性を求めるエンタープライズ企業向けの「日本データセンター選択」というソリューションも順次拡張されています。

さらにGoogle Workspaceは利用規約を改定し、日本のお客様との契約における準拠法を「日本法」、管轄裁判所を「東京地方裁判所」とする条項を標準化(または選択可能に)しています(参考:Google Cloud 公式ブログ)。法務面での懸念事項もクリアになり、双方が甲乙つけがたい高い信頼性を確立しています。

自社の目的・働き方に合わせた選び方の最適解

先述した通り、機能比較表で比較において、両ツールを評価することはかなり困難です。しかし知れば知るほど、その使用感や開発企業のルーツに基づくコンセプトは大きく異なるのがこのGoogle WorkspaceとMicrosoft 365です。両者いずれも世界で名だたる多くの企業に選ばれているので、大変魅力的なツールではありますが、一番の見極めは、「どちらが優れているか」ではなく、「どちらが自社の業務にフィットするのか」を検討することによって効果的になります。

ここでは誤解を恐れずやや端的にどのような選定が良いのか、シンプルに記載したいと思います。

情報共有のあり方や共同作業性というチームワークならば
Google Workspace

インターネットならではの情報共有・公開性や共同編集などのコラボレーションワークは、やはりGoogle Workspaceの最大の魅力だと思います。もちろん、Microsoft 365 においても情報共有や共同作業性はありますが、使用していただくとどちらがコラボレーションワークに特化しているかは使用感ですぐにわかるでしょう。

検索を主体としたデータ処理も含め、従来のローカルPC・クライアントアプリでは実現できなかった、まったく新しい情報共有や共同作業を推し進めることがクラウド化への期待感であれば、Google Workspaceは大きくそれに応えてくれるはずです。まずは、複数のメンバーでチャット・ドキュメントの共同作業のトライアルを始めることをお勧めします。

  • スタートアップ、IT・クリエイティブ企業、現場とオフィスの情報共有を密にしたい組織。
  • ローカルPCにデータを残さず、徹底したクラウド管理でセキュリティと運用のシンプルさを追求したい企業。
  • 会議をしながら全員で同時に資料を作り上げるような、迅速な意思決定とスピード感を求めるチーム。

専門性が高い個人作業が Office の機能に依存しているなら Microsoft 365

大小に関わらず、複数人のコラボレーションワークよりも1人1人の生産性を問う、専門性の高い精緻な業務を行うような業種(士業やコンサルタントや分析・研究職など)の集まりであれば、従来どおりの Microsoft Office による非常に高度な機能は必要になるでしょう。

現在の業務のあり方そのものに大きな課題はなく、1人1人の生産性を高める意味で、クラウドによるロケーションフリーのデータアクセスや補助的なコラボレーションを求めるのであればMicroftsoft 365がフィットする可能性が高いと思われます。

現在の業務のあり方に課題を感じず、クラウドによる正常進化といった場合はMicrosoft 365が選択肢となるでしょう。

いずれにしても両者の違いは、使用してみることではじめて正しく評価することができます。どちらが自社にあうのか、まずは「どういう目的を達成したいのか」を明確にし、その実現を象徴する具体的な業務を数個トライアルのために割り出し、その業務においての効果を図っていただくと良いと思います。

  • 士業、コンサルタント、金融、メーカーの設計・財務など、ExcelやWordの「高度な機能」をフル活用する業種。
  • 取引先のほとんどがMicrosoft製品を使っており、1ミリのレイアウト崩れも許されないビジネス環境。
  • 従来の働き方を変えずに、クラウドストレージ(OneDrive)やWeb会議(Teams)を組織向けにアップグレードしたい企業。

まずは「具体的な業務」を切り出してトライアルを

どちらのエディションも無料トライアル期間が用意されています。文字情報による比較で判断に迷う場合は、具体的な業務をピックアップして両方で試してみることをお勧めします。

特に、最新の生成AI(Gemini / Copilot)が自社の業務にどれほどインパクトを与えるかは、実際に触ってみて初めて実感できるものです。自社のメンバーが「どちらの操作感に心地よさを感じるか」を、ぜひ現場の目線で確かめてみてください。

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