導入事例
株式会社ネクスタ
複雑なIT環境からの脱却とセキュリティ統制を実現。伴走型支援で乗り越えた、全社的移行プロジェクト
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株式会社ネクスタ
(左から)株式会社ネクスタ 管理部 部長 / 髙橋 祐樹様、吉積情報株式会社 セールスマーケティング部 / 池平 基紀、カスタマーサクセス部 / 吉池 紀幸
- 業種
- ITエンジニア(システム開発・SE・インフラ)
- サービス
- Google Workspace
- 企業規模
- 11-99名
株式会社ネクスタは、製造業のDXを推進するクラウドシステム「SmartF」を提供されているIT企業です。事業のさらなる拡大を見据える同社にとって、信頼性の高いIT基盤の整備は喫緊の経営課題でした。これまで事業立ち上げ当初から利用してきたIT環境からの移行プロジェクトを推進するにあたり、吉積情報の導入支援をご利用いただきました。
今回は管理部の部長である髙橋様、管理部の藤村様にお話を伺いました。
Google Workspace移行プロジェクトへの挑戦。複数の環境が混在した、複雑な課題に挑む
―既存のGoogle Workspace環境からの分離・移行において、どのような課題がありましたか?
髙橋様: 以前は関連会社のGoogle Workspace環境を利用していましたが、その契約が2024年12月末で終了するという明確な期限がありました。それまでに最適な環境を構築する必要がを構築する必要があったのが、プロジェクトの直接の背景です。これまでの環境は、事業の成長過程で、関連会社の環境を含めた3つの系統が複雑に混在していました。そのため、アクセス権限の管理が非常に難しく、企業の成長に不可欠なIT統制やセキュリティ対策の面で大きな課題を抱えていました。
―他社の移行サービスも検討されましたか?
髙橋様: はい、大手を含むベンダー5社に相談しましたが、私たちの特殊な環境に最適な提案をいただくのが難しい状況でした。そうしたなかで、私たちの環境に寄り添い、移行を引き受けてくれたのが吉積情報さんでした。
費用への納得感と伴走支援が決め手。二人三脚で歩んだ研修と移行の道のり
―吉積情報を選定された決め手は何だったのでしょうか?
髙橋様: 私たちの環境を深く理解し、具体的な移行プランを提案してくれたことが一番の決め手です。費用も他社の半分から3分の1程度で、当初は驚きました。しかし、それは吉積情報さんが移行作業をすべて代行するのではなく、私たちが主体となって作業を進められるよう専門家として支援する「伴走型」のスタイルだからだと分かり、深く納得できたんですね。私たちの環境が非常に特殊であり、また前例がないため100%のデータ移行は保証できないかもしれないといったリスクも正直に伝えてくれました。私たちと二人三脚で進んでくれるその姿勢に信頼感が湧き、最終的にお願いすることにしました。
―ユーザーの活用にはどのような課題がありましたか?
髙橋様: これまで独自の使い方をしていたため、Google Workspaceが本来持つ標準的な機能の活用が、次のステップでした。また、会社としてはアクセス権限の統制も急務で…。セキュアに移行を進めるうえで権限の分離は必須でしたが、「なぜ今まで見れていたものが見えなくなるのか」という声もあり、セキュリティを担保するための権限分離という新しい考え方を、皆で共有していくプロセスが必要でした。
―吉積情報の導入支援プログラム「MY START」はいかがでしたか?
髙橋様: 管理者向けとユーザー向けの講習があり、非常に有益でした。管理者向けでは、運用設計の全体的な考え方を体系立てて学ぶことができ、自分たちの運用方針を固めるのに役立ちました。ユーザー向け講習は録画させてもらい、そのまま新人研修の資料として今も活用しています。おかげで、新しく入社した社員に都度説明するリソースを削減できています。
計画通りには進まない。手作業と個別サポートで乗り越えた移行の壁
株式会社ネクスタ 管理部 部長 / 髙橋 祐樹様
―データ移行は計画通りに進みましたか?
髙橋様: いいえ、まったく(笑)。関連会社からの権限付与ができていなかったり、社内調整が難航したりと、予定通りにはいきませんでした。とくに大変だったのは、一部のデータが個人アカウントに紐づくドライブに集約されていたことです。管理者権限を持つ担当者がまず共有ドライブにデータを移し、それを新環境の管理者がさらに権限付与していくという、リレー形式の複雑な手順が必要でした。軽いフォルダから段階的に移行するスケジュールを組んで、一つずつ進めていきました 。
―サービスごとの移行はどのように進めましたか?
髙橋様: メールは当初、直近1年分のみ移行する計画でしたが、管理コンソールの移行ツールを使い、最終的にすべてのメールデータを新環境へ移すことができたのは期待以上でしたね。一方で、カレンダーは各自でCSVファイルを使って移行する必要がありましたので、少し手間はかかりましたが確実な移行ができました。
―社員の皆さんはスムーズに新環境へ移行できましたか?
藤村様: 旧環境がまだ使える状態だったので、なかなか移行に踏み切れない社員もいました。新旧環境の混在によって「ファイルが見れない」といった不便さが発生した際に、その都度、個別にサポートしながら移行を促していくかたちでしたね。
髙橋様: 吉積情報さんのサポートは本当に助かりました。質問へのレスポンスが驚くほど速く、社内で「(担当の)吉池さんはAIなのでは?」と冗談を言うほどでした(笑)。私たちが単純な作業でミスをしそうなときには、「ここが違いますよ」と的確に指摘してくれたおかげで、混乱なく進めることができました。
―共有ドライブマネージャーも導入されていますが、どのような効果を期待されていますか?
髙橋様: 導入の目的は属人化の排除です。現在、社内には藤村のようにGoogle Workspaceに詳しい人材がいますが、将来的には誰でも設定管理ができるようにするために導入しました。また、社内外への説明責任が求められる場面で「このツールでアクセス権を管理しています」と明確に示せる点もありがたいですよね。
満足度は限りなく10点に近い「9.9点」。期待以上の成果と「いい裏切り」
―今回の移行を通じて、とくに注意すべき点があれば教えてください。
髙橋様: ドメインを移行すると、YouTubeアカウントのように、それを自動で正しく認識してくれない外部サービスがある点ですね。 また、HubSpotなどSSO(シングルサインオン)で連携しているサービスも、新環境での再設定が必要になるケースもあるので、その点への理解は必要だと思います。
藤村様:社員への事前周知として、「そもそもGoogle Workspaceとは何か」「環境が変わるとどうなるのか」といった根本的な説明をもう少し手厚くすることで、移行後の混乱を減らすことができたのかなと思います。
―導入支援全体に対する満足度を教えてください。
髙橋様: 10点満点中9.9点です。
―その評価の背景を教えていただけますか?
髙橋様: 正直、多少のデータ破損は覚悟していました。しかし、実際には当初一部のみの予定だったメールも含む、ほぼすべてのデータが破損することなく完全に移行できました。「100%できる」とは言わない正直さに吉積情報への信頼を感じていましたが、結果的にほぼ100%実現してくれた。良い意味での「裏切り」でしたね。当初は年内いっぱいかかると予想していましたが、思ったより早く完了できたことも大きいです。残りの0.1点は、今後の改善への期待です。例えば、運用開始から数ヶ月後に疑問点をまとめて相談できるような、オプションのフォローアップがあると、さらに嬉しいですね。
「情シスがいない企業にこそ」。専門知識を噛み砕く、伴走支援の価値
(左から)
吉積情報株式会社 セールスマーケティング部 / 池平 基紀、カスタマーサクセス部 / 吉池 紀幸
―今後、Google Workspaceをどのように活用していきたいですか?
髙橋様: 現在、社内では多くの外部システムが個別に利用されています。このようにツールが乱立すると情報セキュリティの管理が複雑になるため、今後は可能な限りGoogle Workspaceに機能を集約していきたいです。
具体的には、AIと自動化による業務効率化をさらに進めたいですね。例えば、Google Meetの会議でGeminiを使えば議事録は自動で作成できますし、その議事録をNotebookLMにためていけば、顧客ごとのナレッジベースが簡単に構築できます。過去の会話履歴から次のアクションを提案させるなど、より安全で効率的な働き方を実現していきたいと考えています。
―最後に、吉積情報の導入支援はどのような企業におすすめしたいですか?
髙橋様: 情報システム部門がない企業や、従業員100名前後の成長途上の企業にとくにおすすめしたいです。というのも、会社が大規模になってからでは、こうした根本的な改革はさらに大変になります。 組織が大きくなりきる前に、セキュリティや運用の「根幹」を固めることができたのは、本当に良いタイミングでした。専門知識がなくても、こちらのレベルに合わせてイメージを共有しながら、わかりやすく説明してくれます。私たちは「あるべき姿」はわかっていても、そこへ至る道筋の立て方がわかりませんでした。その第一歩を、吉積情報さんが伴走してくれたおかげで踏み出せたと感じています。導入にお悩みの方は、ぜひ一度相談してみてはいかがでしょうか。
―本日は貴重なお話をありがとうございました。
2025年7月記事作成(取材・文/吉積情報)
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