AIコンピューティング需要の爆発的な増加とGoogle Cloudの答え
冒頭、AIコンピューティングの需要が過去8年間で1億倍に急増しているという衝撃的なデータが示されました。この需要に応えるため、Google Cloudはハードウェアからソフトウェアまで、一貫したイノベーションを推進しています。
AIインフラの進化
第7世代のAI専用プロセッサ「TPU v7 (Ironwood)」や、NVIDIAの最新GPUをいち早く提供することで、AIのトレーニングと推論の性能を飛躍的に向上させています。また、AIワークロードのボトルネックを解消するストレージサービス「Hyperdisk Exapools」や「Anywhere Cache」、「Rapid Storage」なども発表されました。これらの技術革新により、お客様はより迅速かつ大規模にイノベーションを加速させることが可能になります。
アプリケーションのモダナイゼーションと開発の自動化
続いて、GKE (Google Kubernetes Engine) やCloud Runの進化について、ブラッド・カルダー氏より説明がありました。GKEは、AIワークロードの効率的な実行を支援し、Cloud RunはGPUのサポートにより、リアルタイム推論や画像生成など、幅広いユースケースに対応します。

事例:NPBエンタープライズとソニーが実現する新たな野球体験
日本野球機構(NPB)エンタープライズの丹羽大介氏と、ソニーの平位氏は、野球の全試合データを活用し、ファンに新たな野球の楽しみ方を提供するシステムについて語りました。ソニーの高度なトラッキングシステム「HAWK-EYE」とGoogle Cloudを連携させ、膨大なデータをリアルタイムで処理・分析し、これまでにない視聴体験やCGコンテンツの生成を実現しています。このプロジェクトは、単なるスポーツのデジタル化に留まらず、データDXの活用を加速させる大きな可能性を秘めています。

事例:三菱UFJフィナンシャル・グループが目指す、全く新しいデジタルバンク
三菱UFJフィナンシャル・グループの山本忠司氏は、2026年度の開業を目指す全く新しいデジタルバンク構想を発表しました。このデジタルバンクの勘定系システムのフルクラウド化において、Google Cloud、特にCloud Spannerの高い信頼性、スケーラビリティ、柔軟性が採用の決め手となったと述べました。これにより、お客様一人ひとりに最適化された、革新的でシームレスな金融体験の提供を目指します。
データとAIでビジネスを革新する
引用:https://www.googlecloudevents.com/next-tokyo/v/s-3286993? i=BAfWnlcdDOKonyuTcbEg2LWugsdAExyJ
「エージェントが真にインテリジェントであるためには、強力で統一されたデータクラウド上での実行が必要」
BigQueryやSpanner、AlloyDBといったGoogleのデータクラウドが、AIとの連携によってどのようにビジネスを変革するかがデモを通じて紹介されました。自然言語での問い合わせにAIチャットボットが即座に回答したり、売上データを対話形式で分析したりと、データ活用の新たな形が示されました。
事例:セブン&アイ・ホールディングスが挑む、次世代のデータ活用
セブン&アイ・ホールディングスは、1日に52億レコードものデータを処理するリアルタイムデータ基盤「セブンCENTRAL」を2020年に構築しました。現在は、全21,000店舗のストアコンピューターを全面クラウド化するという、業界初の大挑戦を進めています。圧倒的な信頼性と柔軟性を持つGoogle Cloudを基盤に、ハードウェアとソフトウェアを分離し、AI連携によるデータ活用で、未来の価値創造を目指しています。
「AIで守りそして AIを守る」セキュリティ

最後に、AI時代におけるセキュリティの変革について、GC北迫氏と桐谷氏より説明がありました。進化するサイバー攻撃に対し、Google Cloudは「AIで守る」アプローチを推進。セキュリティ運用を自動化するAIエージェントのデモが披露され、脅威への迅速な対応が可能になる未来が示されました。
さらに、プロンプトインジェクションといったAI特有のリスクからAI自身を守る「AI Protection」も発表。AIアセットの発見から保護、脅威への対応までを一元的に管理し、企業が安心してAIを活用できる環境を提供します。
Google Cloud Next Tokyo 26開催日決定!

来年のGoogle Cloud Next Tokyo '26は、7月30日、31日に東京ビッグサイトで開催されることも発表されました。来年、さらに進化したAIエージェントの世界が見られることが楽しみですね!
まとめ
2日間の基調講演を通じて、Google Cloudが「AIエージェント」を軸に、あらゆるビジネスシーンに変革をもたらそうとしていることが明確になりました。
DAY2では、その変革を支えるインフラの圧倒的な進化、アプリケーション開発の未来像、そしてAI時代に不可欠なセキュリティの新たなアプローチが示されました。特に、NPB、三菱UFJ、セブン&アイといった日本を代表する企業が、Google Cloudをパートナーとして革新的な挑戦を続けている事例は、多くの参加者に勇気とインスピレーションを与えたのではないでしょうか。
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