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【管理者必見】Google ドライブの権限設定ミスを防ぐ!「継承」と「アクセス制限」の仕組みを徹底解説

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Google ドライブの権限管理ルールが、2025年9月に大きく変わりました。

「親フォルダよりも厳しい権限を子ファイルに設定する」といった、これまでの柔軟な運用ができなくなり、権限の親子関係がより厳格になります。

この仕様変更は、情報漏洩を防ぐ上で非常に重要ですが、「これまでできていたことが急にできなくなった」「エラーが出て困っている」という戸惑いの声も少なくありません。

この記事では、仕様変更の背景となる新しいルールと、その仕組みの基本である 「継承」、そして例外的な設定を可能にする 「アクセス制限」 について、最新の情報に基づいて徹底解説します。

  • 2025年9月の仕様変更で何が変わったのか
  • 既存ファイルはどのように扱われるのか
  • 今後、安全でシンプルな運用を実現するための推奨設定

Googleドライブの権限設定に関するアップデート情報

Googleドライブの権限管理ルールが変更されました。この変更は、権限の親子関係を明確にし、設定ミスを減らすことを目的としています。

1. アップデートの実施時期

この仕様変更は2025年9月に実施されました。

2. 既存ファイルへの影響と今後の対応

期間 影響 ユーザーの対応
当面の間 現在設定されている権限はそのまま維持されます。 喫緊の対応は不要です。
2026年以降 「親フォルダより厳しい権限」が設定されているアイテムに対し、自動的に「アクセス制限」機能が有効化されます。 現在の権限設定が保護されるため、大きな対応は不要です。

なぜこの仕組みが重要?情報漏洩を防ぐ権限管理の基本

Googleドライブの権限は、一貫したルールに基づいて設計されています。このルールを理解しないまま場当たり的に設定を行うと、意図しない相手に重要なファイルへのアクセスを許可してしまうリスクがあります。まずは、全ての基本となる「権限の継承」モデルをしっかりと理解しましょう。

Googleドライブ権限の基本原則:「親から子へ」の継承モデル

Googleドライブの権限管理における最も重要な原則は、「親フォルダの権限は、その中にある子アイテム(ファイルやフォルダ)に依存しない」という点です。

そして、この原則には 「子アイテムに、親アイテムより厳しい権限は設定できない」という絶対的なルールが付随します。権限の強さにおいて、常に「親≧子」の関係が維持される、と覚えてください。

【アップデートによる変更点の概要】

マイドライブ内のアイテムに対し、親フォルダに対する権限よりも弱い(厳しい)権限を、同じユーザーに設定できなくなります。

【具体例】

「プロジェクトA」フォルダに、ユーザーBさんが「編集者」としてアクセスできるとします。

プロジェクトAフォルダ (ユーザーB: 編集者 )
   └─ 企画書.gdoc
   └─ 参考資料フォルダ
      └─ データ.gsheet

この場合、ユーザーBさんは、親である「プロジェクトAフォルダ」の権限をもつため、中の「企画書.gdoc」や「データ.gsheet」など、すべてのアイテムに対して自動的に「編集者」となります。

これまでは:
「企画書.gdoc」だけユーザーBさんの権限を「閲覧者」に変更する、といった親よりも厳しい(弱い)権限を子に設定することが可能でした。

これからは:
親より厳しい権限を子に付与しようとすると、 親フォルダの権限も子の権限に合わせて引き下げられる などの状況が確保されます。

ポイント:
親フォルダで設定した権限が、中のファイルすべてに適用されるのが大原則です。

こんな時どうする?例外的な権限設定を可能にする「アクセス制限」機能

「フォルダ全体はチームで編集したい。でも、中の『契約書案』フォルダだけは部長にしか見せたくない」

このような、基本原則とは異なる柔軟な権限設定が必要なケースもあるでしょう。

その際に利用するのが 「アクセス制限」 機能です。

フォルダに対して「アクセス制限」を有効にすると、 親フォルダからの権限の継承がブロックされます。これにより、そのフォルダは独立した存在となり、「親フォルダ:チーム全員が編集者、子フォルダ:部長のみ編集者」といった個別の権限設定が可能になります。

【アクセス制限の注意点】

「アクセス制限」を有効にすると、オーナー以外の権限は一度リセットされます。そのため、そのフォルダにアクセスさせたいユーザー(親フォルダの編集者も含む)に対し、改めて一人ひとり個別に権限を付与し直す必要があります。

ポイント:
親からの権限継承を止めたい特別なフォルダにのみ、「アクセス制限」を使いましょう。

推奨されるシンプルな共有管理:フォルダ単位での共有

「アクセス制限」は便利な機能ですが、多用するとどこで権限が継承され、どこでブロックされているのかが分かりにくくなり、かえって管理を複雑にしてしまいます。トラブルを防ぐ最もシンプルで安全な運用は、共有したいメンバーや目的に応じてフォルダを分け、そのフォルダ単位で共有を行うことです。

(例)「営業部共有フォルダ」「プロジェクトA(関係者のみ)フォルダ」

このようにフォルダ単位で管理することで、権限の状況が明確になり、意図しない共有ミスを防ぐことができます。

ポイント:
ファイル単位ではなく、役割やプロジェクトごとの「フォルダ」で共有するのが安全管理のコツです。

まとめ

  • 基本原則
    Google ドライブの権限は親から子へ継承され、子に親より厳しい権限は設定できません( 親 ≦ 子 )。
  • 例外的対応
    親からの権限継承を止めたい場合は 「アクセス制限」 機能を使います。
  • 推奨運用
    管理をシンプルにしミスを防ぐため、 フォルダ単位での共有 を徹底しましょう。

Google ドライブの権限の仕組みを正しく理解し、セキュアで快適なファイル共有環境を構築しましょう。

参照情報

自社の運用に合わせた最適な設定方法や、現在の共有設定が安全であるかの診断など、Google Workspaceの運用に関する懸念が ありました ら、ぜひ吉積情報までご相談ください。Google ドライブのより安全な運用には、ファイル共有を管理する 「共有ドライブマネージャー」 の導入も推奨します。

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