NotebookLMとは?
NotebookLMは、Googleが提供するAIノートブック(AIアシスタント)です。最大の特徴は、ユーザーが指定した資料(PDF、テキスト、Webサイトなど)を情報源(ソース)としてノートブックにまとめ、それらを参照して回答を生成する点にあります。一般的な生成AIよりも、情報の出どころが明確な回答を得意としています。

ChatGPTやGeminiアプリではなく「NotebookLM」を使うべき理由
法律やルールの確認において、一般的な生成AIには「ハルシネーション(事実に基づかない情報の生成)」というリスクがあります。
一般的な生成AIは、膨大な学習データから「次に続く確率が高い言葉」を予測して文章を生成する仕組みです。そのため、根拠となる情報が不足している場合でも、もっともらしい文章を生成してしまい、結果として事実と異なる内容(ハルシネーション)を作り出してしまうことがあります。
一方、NotebookLMは、回答の根拠をアップロードされた資料のみに限定する「グラウンディング」という仕組みを採用しています。
NotebookLMの強みは、回答の根拠を「ユーザーが指定した情報源」に限定できる点です。手元のPDFやドキュメントをアップロードできるのはもちろん、必要に応じてWeb上の情報や検索結果をソースとしてノートブックに追加することも可能です。これにより、最新のWeb情報を活用しつつも、AIが勝手な推測を混ぜ込むハルシネーションのリスクを大幅に抑えることができます。
NotebookLMが法務チェックに向いている理由は以下の通りです。
| 特徴 |
一般的な生成AI |
NotebookLM |
| 情報ソース |
AI自身の膨大な学習済みデータ、プロンプト(入力内容)、必要に応じたWeb検索情報など |
ユーザーがノートブックに追加した資料(アップロードしたファイルや、検索機能等でWebから収集した情報源)を最優先の根拠とする |
| 信頼性 |
ハルシネーションを起こす可能性がある |
提供された資料を根拠とするため、ハルシネーションのリスクが大幅に抑えられている ※ソース自体の誤りや解釈ミスによるリスクは残る |
| 引用元 |
デフォルト設定ではソースが不明瞭な場合がある |
回答の根拠となった資料の該当箇所(参照元)をピンポイントで明示できる |
NotebookLMで実際に「景表法チェッカー」を作ってみた
NotebookLMを活用して法的チェックを行う3つのステップです。
信頼できるソース(資料)を読み込ませる
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消費者庁のガイドライン:「景品表示法関係ガイドライン」などのPDFやWebページURL。
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社内レギュレーション:自社の「広告表現ルール」や「過去の修正事例」。
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法務指摘のリテイク履歴:過去に実際にNGが出た表現とその理由。

「ソースを追加」を押して、資料を読み込ませます。
【実際に読み込ませたソース】
制作中のコピーや表現について相談する
作成したノートブックに対して、具体的に質問を投げかけます。
プロンプト例:
「ソースにアップした「test-banner.png」の問題点を、別途アップしたガイドラインに照らし合わせて問題点を教えて」※test-banner.pngはこの記事のために作成したダミーです。
根拠付きの回答と代替案をもらう

NotebookLMはアップロードしたガイドラインをもとに問題点を回答してくれます。さらに「代わりにリスクの低い表現案を3つ出して」と依頼することで、クリエイティブを止めずに修正が可能です。

【補足】Geminiアプリを使用して確認することも可能です。
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今回、チェック対象であるバナーもソースとしてNotebookLMにアップロードしましたが、今後ガイドラインのチェックに使用する際に、このバナーもソースとして存在していると、回答にノイズが混ざる(ハルシネーションを起こす)原因になる可能性があります。そのため、ソースとしてアップロードした場合は、使用後削除することをおすすめします。
NotebookLMはGeminiアプリのように「チャット欄(入力ボックス)に直接画像をポンと貼り付ける」というUIではありません。
手軽さやスピードを重視して単発のチェックをしたい場合はGeminiアプリを活用することも可能です。
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↓
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Geminiアプリでもチェックができました。
景表法以外にも広がる活用シーン
デザイナーが直面する他のルール確認にもNotebookLMは有効です。
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医薬品医療機器等法(薬機法):化粧品や健康食品の効能表現のチェックに。
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著作権・利用規約:素材サイトの利用規約やフォントのライセンス規定を読み込ませ、商用利用の可否を瞬時に判断。
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ブランドガイドライン:クライアントから共有された複雑なブランドルール(ロゴのアイソレーション、フォント指定)の検索に。
注意点:AIはあくまで「優秀なアシスタント」
NotebookLMは、根拠資料に基づいた迅速な一次確認をサポートしてくれますが、以下の点に注意が必要です。
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最終判断は人間が行う:AIは法的アドバイスを提供するものではありません。
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一次スクリーニングとして活用:「法務に出す前の精度を上げる」「明らかな地雷を避ける」用途に最適です。
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最終確認は専門家へ:リスクを軽減した上で、最終的には法務担当者や専門家の確認を受けるフローを推奨します。
まとめ
デザイナーの本来の役割は、クリエイティブを通じてユーザーに価値を届けることです。景表法などの守らなくてはいけない複雑なルール確認をNotebookLMに任せることで、制作のスピードと安全性を両立させることができます。ぜひ、あなた専用の「法務アシスタント」を構築してみてください。
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