Google Apps Script が単なる自動化ツールではない理由


「DRY原則」をご存知でしょうか。


DRY原則とは「Don’t Repeat Yourself」の略で、「同じ処理を繰り返さない」というソフトウェア開発における原則のことです。


この原則は、「同じ処理を一つにまとめることで変更に強くする」というコーディングスキルに限った話ではなく、ソフトウェア開発全般における「プログラマーの生産性を高めるための原則」です。


DRYはソフトウェア開発の原則として知られていますが、抽象度をあげれば、どのような職種・業務にも応用することができる考え方です。


そして、この考え方を具現化し、私たちの業務にDRY原則を適用することができるツールこそ、今回紹介する Google Apps Script です。

目次[非表示]

  1. 1.Apps Script は Google が提供するローコードプラットフォーム
  2. 2.JavaScriptを利用して、すぐに開発を始めることができる
    1. 2.1.Google サービスの統合と自動化を実現できる
    2. 2.2.Google アカウントがあれば誰でも利用できる
  3. 3.Gogle Apps Script がもたらす効果
    1. 3.1.Google Apps Script は定型業務を自動化するのが目的ではない
    2. 3.2.Google Apps Script は部分最適ではなく、全体最適が目的のツール
  4. 4.まとめ

Apps Script は Google が提供するローコードプラットフォーム

Google Apps Script は、 Google サービスを統合・自動化・拡張するためのローコードプラットフォームです(※1)。


Google Apps Script を利用することで、 Google Workspace の利用者は専門的なソフトウェア開発スキルがなくても、業務改善に繋がるようなカスタムアプリケーションを簡易に開発することができます。

  Google Apps Script: Google Workspace を自動化、統合、拡張。 Google Apps Script を使用すると、Google Workspace を自動化、統合、拡張するビジネス ソリューションを構築できます。 https://workspace.google.co.jp/intl/ja/products/apps-script/

※1 ローコードとは「少ないプログラムコードでアプリケーションが実装できる開発環境、及びツール」を意味します。


似たような言葉にノーコードという言葉がありますが、これについてはコード自体の実装が必要のないツールとなるので定義が異なります。

JavaScriptを利用して、すぐに開発を始めることができる

Google Apps Script が支持されている理由の一つが、「JavaScriptで実装できる」ことです。


JavaScriptはクライアント・サーバーサイドのWebプログラミングに限らず、React Nativeのようなクロスプラットフォーム・フレームワークの開発言語にも採用されています。


世界で最も利用されているプログラミング言語の一つであるJavaScriptで開発ができるというのは、 Google Apps Script の大きなメリットです。


また、Google Apps Script には専用のエディタが存在し、ブラウザ一つあれば、すぐに開発を開始することができるため、開発のための環境構築を行う必要はありません。


言語の性質上、書いたコードをすぐに実行して試すことができるため、JavaScriptは初めての方でも、とっつき易い言語であると言えます。


もちろん、JavaScript自体の知識も必要にはなりますが、少ないコードで試しながら実装できるため、従来の開発手法と比べると、非常に敷居が低い開発プラットフォームになっています。

Google サービスの統合と自動化を実現できる

Google Apps Script は Google Workspace に限らず、 YouTube や BigQuery 等、様々な Google サービスを統合・自動化することができます。


例えば、 Google フォームでデータが入力された時に自動返信をするようにしたり、スプレッドシートのデータを BigQuery や Gmail 等、他の Google サービスに受け渡すようなことができます。


Google Apps Scrtipt を活用することで、人間が行う「複数の Google サービスに跨がる業務フロー」を統合・自動化することができるのです。

Google アカウントがあれば誰でも利用できる

Google Apps Script は Google アカウントを保持している全てのユーザーが利用できるノーコード・プラットフォームであり、利用対象は Google Workpspace のユーザーに限りません。


対象となる Google サービスの権限さえ保持していれば、JavaScriptと Google APIのスキルを活用して、定型業務の自動化を行うことができます。


前述した通り、 Google Apps Script では特別な開発環境は必要なく、ブラウザさえあれば、すぐに開発を行うことができるため、 Chromebook 等のブラウザベースのパソコンでも十分アプリケーションの開発が可能です。


誰でも簡単に無料でアプリケーションの開発ができるのは、 Google Apps Script の大きな強みです。

Gogle Apps Script がもたらす効果

Google Apps Script は定型業務を自動化するのが目的ではない

普段業務を行っていて、「人手が足りない」「業務に追われてクリエイティブな活動ができない」と思うことはないでしょうか。


これは、あなただけでなく、私も含めた多くの働き手が思っていることです。


マクロの視点から見れば、今後日本の人口はどんどん減少することが確定しており、この流れはさらに加速していきます。


昨今のRPA(Robotic Process Automation)への注目度の高さはそれが理由と断言しても良いかもしれません。最初に説明した通り、 Google Apps Script は「Google サービスを統合・自動化・拡張するためのプラットフォーム」であり、私たちの定型業務を自動化するためのツールです。


しかし、 Google Apps Script は「私たちの定型業務を自動化する」のが本質的な目的のツールではありません。

Google Apps Script は部分最適ではなく、全体最適が目的のツール

Google Apps Script によってもたらされる効果は、定型業務の自動化の先にある「業務効率化」と「クリエイティブな業務への集中」です。


そして、それこそが最終的に企業の成功へと繋がっていきます。


つまり、 Google Apps Script によって得られる効果は、単なる業務の部分最適ではなく、企業の事業全体の最適化です。


そして、組織全体で Google Apps Script の活用を促進することは、組織に対して「繰り返す業務をDRY原則により自動化する」という文化を作り上げるための土壌になります。

まとめ

私たちが本来、業務で集中すべきことは、AIや自動化によって代替できない「クリエイティブな業務」です。前述した通り、 Google Apps Script は定型業務を自動化するためのツールではありますが、本来の目的は自動化の先にある「業務効率化」と「クリエイティブな業務への集中」です。


Google Apps Script の活用によって得られる効果は、単なる業務の「部分最適」ではなく、組織全体に対する「全体最適」です。


これから起こり得る社会情勢の変化に対して、 Google Apps Script の活用が企業の生存戦略に直結するというのは大袈裟な話ではないかもしれません。

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