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AppSheet で手軽に作る在庫管理アプリの作り方:使い方まで徹底解説

在庫管理は、ビジネスにおいて重要なタスクの一つですが、手動で在庫を管理すると、ヒューマンエラーや効率性の問題が発生することがあります。


こうした問題を解決するために、多くの経営者や管理者は、在庫管理アプリを使用しています。今回は、 Google が提供するプラットフォーム「 AppSheet 」を使用して、手軽に在庫管理アプリを作成する方法について紹介します。


本記事では、AppSheetで在庫管理アプリを作成するための手順を詳しく解説し、その後に作成したアプリの使い方についても説明します。 AppSheet を使って在庫管理をスマートに、簡単に行いましょう。

目次[非表示]

  1. 1.AppSheet とは
  2. 2.AppSheet を使った在庫管理アプリの概要
  3. 3.AppSheet を使った在庫管理アプリの作成方法
  4. 4.AppSheet を使った在庫管理アプリの活用方法
  5. 5.AppSheet の費用
  6. 6.まとめ


AppSheet とは

AppSheet とは、Google Cloudが提供するノーコード開発環境で、もともとはスタートアップ企業である AppSheet 社が提供するサービスでした。


AppSheet 社が掲げる「アプリの民主化」というミッションと、 Google 社が掲げる「世界中の情報を整理し、世界中の人がアクセスできて使えるようにすること」というミッションの親和性が高かったため、2020年1月に Google 社が AppSheet 社の買収を発表し、Google のサービスに AppSheet が加わりました。


AppSheet は、Google のサービスである、スプレッドシート や Google カレンダー 、 Google マップ などと容易に連携できるほか、MySQL、 Excel 、 AWS などのデータベースとの連携もできます。

本記事では、そんな AppSheet による在庫管理アプリの作成方法をご紹介します。


AppSheet を使った在庫管理アプリの概要

在庫管理(入庫・出庫・返品作業のいずれか)を行う際に、インターネットに繋がっているタブレット端末(パソコンでも可)にて、必要な情報(作業者・品番・商品名・数量)を入力します。


その結果は上記の3つの画面にほぼリアルタイムに反映されます。

※企業によって在庫管理で使用する管理項目は異なるため、最低限 必要と思われる項目のみで作成したアプリとなります。管理項目に過不足があれば必要に応じて追記・修正してお使いください。

AppSheet を使った在庫管理アプリの作成方法

1. データの準備
まずはデータが必要になるので、サンプルとして以下のようなスプレッドシートを用意します。
データはここからアクセスできるので、「ファイル」>「コピーを作成」から、自分のマイドライブにコピーしてください。


このデータから AppSheet で簡単な在庫管理アプリを作成してみましょう。


2. AppSheetアプリの生成
「拡張機能」>「 AppSheet 」「アプリ作成」をクリックしてください。

以下の画面が立ち上がるので、右上の「✖️」をクリックしてください。


3. AppSheetマスタの追加
※ここからの作業は、設定を行うごとに右上部にある「save」をクリックして進めてください。

「Data」>「Add new Data」>「Google Sheets」をクリックしてください。

アプリ生成の際に使用したスプレッドシートをクリックしてください。

「商品マスタ」を選択し「Add This Table」をクリックしてください。

上記と同様の作業を繰り返し「社員マスタ」を追加してください。


4. 「Data」の設定を行う
「Data」をクリックすると、各テーブルの列情報を設定できる画面に遷移します。

この画面から各テーブルの設定を行います。


■社員マスタの設定
以下の設定にしてください。


■履歴の設定
以下の設定にしてください。


追加で以下の設定を行ってください。
「作業者」の左側のペンのアイコンをクリックし、遷移した画面のTypeをRefにせっていする。「Type Details」>「Source table」から「社員マスタ」を選択し、「Done」をクリックする。

次に、「品番」についても「作業者」と同様の設定を行う。
「Type Details」>「Source table」の設定は「商品マスタ」を選択する。

最後に、「作業」の左側のペンのアイコンをクリックし、遷移した画面にて以下の    設定を行ってください。

・Type:Enum

・Type Details>Values :入庫/出庫/返品
 ※初期画面では入力欄が一つしかありません。
  「Add」をクリックすることで入力欄を追加できます


■商品マスタの設定
以下の設定にしてください。

追加で以下の設定を行なってください。
設定画面の右上にある「+」をクリックする。

遷移した画面にて、以下の項目の設定を行なってください。
・Column name:現有_在庫数
・App App formula:
 [初期在庫数] 

   + SUM(SELECT(履歴[数量], AND([品番] = [_THISROW].[品番], [作業] = "入庫")))

 - SUM(SELECT(履歴[数量], AND([品番] = [_THISROW].[品番], [作業] = "出庫")))

 - SUM(SELECT(履歴[数量], AND([品番] = [_THISROW].[品番], [作業] = "返品")))

設定後に「Done」をクリックしてください。


5. 「View」の設定を行う
「View」をクリックすると、画面を作成や編集をできる画面に遷移します。
この画面からViewの設定を行います。


■社員マスタ用のViewの追加と設定

「MENU NAVIGATION」の右にある「+」をクリックします。

遷移した画面にある「Create a new view」をクリックします。

遷移した画面にて、以下の項目の設定を行なってください。

・View name:社員マスタ

・For this data:社員マスタ

・View type:deck

・Position:menu

・View Options > Primary header:名前

・View Options > Secondary header:メールアドレス


■履歴のViewの設定
「PRIMARY NAVIGATION」の下にある「履歴」をクリックします。
遷移した画面より、「履歴」画面の設定を行います。


 

遷移した画面にて、以下の項目の設定を行なってください。

・View name:履歴

・For this data:履歴

・View type:deck

・Position:first

・Sort by:タイムスタンプ/Ascending

・View Options > Primary header:品番

・View Options > Secondary header:作業

・View Options > Summary column:数量


■商品マスタのViewの設定

「PRIMARY NAVIGATION」の下にある「商品マスタ」をクリックします。

遷移した画面より、「商品マスタ」画面の設定を行います。

遷移した画面にて、以下の項目の設定を行なってください。

・View name:商品マスタ

・For this data:商品マスタ

・View type:table

・Position:later

・View Options > Column order:品番/商品名/現有_在庫数/ミニマム_在庫数

これで設定は終了となります。

AppSheet を使った在庫管理アプリの活用方法

①事前準備(マスタの登録)

■社員マスタ
以下の画面を参考に、社員情報の入力を行ってください。

■商品マスタ
以下の画面を参考に、商品情報の入力を行ってください。

※マスタの登録は、データ元のスプレッドシートでも可能です。

②入庫・出庫・返品作業
 履歴画面にて作業を行います。
 「作業者」「タイムスタンプ」は現在の日時情報が自動で入力されます。
 「品番」「作業」「数量」を入力したら「save」をクリックしてください。


入力後に、内容を修正したい場合は「履歴」画面から、対象となる作業の「Edit」
をクリックします。
作業の詳細の画面に遷移するので、内容を修正し「save」をクリックします。


③在庫確認と商品ごとの履歴の確認方法
「売上マスタ」の画面にて、検索項目から 在庫を調べたい商品名を入力します。
検索対象の商品が表示されたら選択しクリックします。
画面が遷移し商品詳細画面が表示されます。この画面に在庫数が表示されます。さらに画面下部の「View」をクリックすると商品ごとの履歴の画面に遷移します。

AppSheet の費用

AppSheet には、4つの異なる料金プランがあります。

AppSheet の料金表はこちら

AppSheet の料金についてはこちらの記事でも解説しています。

https://www.yoshidumi.co.jp/collaboration-lab/google_appsheet_column01

まとめ

AppSheet を利用した在庫管理アプリの作り方を解説しました。AppSheet は、初心者でも簡単にノーコードでアプリを作成できるプラットフォームですので、ぜひ貴社のビジネスにお役立てください。


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松島 英貴
松島 英貴
吉積情報アプリケーション開発部の新人(40代)。AppSheet歴は3ヶ月で日々 アプリ作成に悪戦苦闘中。
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